不動産

土地建物を交換した時の所得税について

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中堅中小企業の経営を支援する税理士
油谷 景子(あぶたに けいこ)です。

 

個人が固定資産の交換を行った場合、交換により引き渡す資産の含み益(買った時と交換時点の時価の差額)については、原則として譲渡所得となり所得税が課税されます。

 

ただし、個人所得税においては、土地や建物等の固定資産を同じ種類の固定資産と交換した場合には、譲渡がなかったものとする特例(「固定資産交換の特例」)が設けられています。

 

【固定資産交換の特例を受けるための条件】

(1) 交換により譲渡する資産及び取得する資産は、いずれも固定資産であること。
不動産業者などが販売のために所有している土地などの資産(棚卸資産)は、特例の対象になりません。

(2) 交換により譲渡する資産及び取得する資産は、いずれも土地と土地、建物と建物のように互いに同じ種類の資産であること。
この場合、借地権は土地の種類に含まれ、建物に附属する設備及び構築物は建物の種類に含まれます。

(3) 交換により譲渡する資産は、1年以上所有していたものであること。

(4) 交換により取得する資産は、交換の相手が1年以上所有していたものであり、かつ交換のために取得したものでないこと。

(5) 交換により取得する資産を、譲渡する資産の交換直前の用途と同じ用途に使用すること。

(6) 交換により譲渡する資産の時価と取得する資産の時価との差額が、これらの時価のうちいずれか高い方の価額の20%以内であること。

 

※注意事項

(1) この特例が受けられる場合でも、交換に伴って相手方から金銭などの交換差金を受け取ったときは、その交換差金が譲渡所得として所得税の課税対象になります。

(2) この特例を受けるためには、確定申告書に所定の事項を記載の上、譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]を添付して提出する必要があります。
(国税庁HPより)

 

 

交換の特例を受けるためには、一定の条件があり、また確定申告書に書類を添付して提出する必要がありますので注意が必要です。

 

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中堅中小企業の経営を支援する税理士
油谷 景子

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税理士 油谷景子
税理士 油谷景子
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愛知県名古屋市の税理士。税務業界歴17年。四大税理士法人(東京・名古屋)で上場企業向け税務や国内税務・国際税務等に従事した他、個人事務所で中堅中小企業向け税務や相続税のご相談や申告等の実務に従事、独立開業。クラウド会計や新しいツールやテクノロジーを活用し経理の効率化を支援。著書『スタートアップ企業の税金ToDoリスト』(中央経済社)ほか。
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